オサラン 何がオサ?

森の中の大きな木の幹にオサランが咲いていました。着生ランです。

今はオサランの花の咲く時期です。

 

花が咲いてみて、こんなところにオサランがあったのかとびっくりします。

花がないと見過ごしてしまいます。

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別の森。

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下はまた別の森。この日は三つの森でオサランの花を見ることができました。

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黄色に少し赤が入ったような唇弁(リップ)です。

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オサランのオサとは何でしょう。
人が一人で織る織機(おりき)があります。
昔、私の近所のおばさんは、織機で大島紬を織っていました。
おばさんが織機に座ると経糸(たていと)が織物の幅で向こうからおばさんの方に流れています。
そこに緯 糸(よこいと)を通すのですがその時、その経糸(たていと)のおばさんの手の届くところに 、横に経糸(たていと)をはさむように道具が吊るされています。それが筬(おさ)ですが、竹の薄片を櫛の歯のように並べて木の枠で固定したものです。

その櫛の歯のようなところを経糸(たていと)が通してあります。

おばさんは緯糸 (よこいと) をすっと通したら、その筬をトントンと手前に引いて緯糸 (よこいと) が布になるようにしていました。多分それだと思います。もしかしたら私の理解は間違っているかもしれませんけど。
その筬の竹片が並んだ様子がオサランの偽球茎(ぎきゅうけい)が並んでいるのに似ているということだと思います。

下の写真がオサラン独特の偽球茎が並んだ様子です。毎年増えていきます。

新しい偽球茎の上に2枚の葉が出て、その葉の間から花茎をのばして花が咲きます。

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オサランの森ではゴジュウカラが大きな声で鳴いていましたが、高すぎて姿が見えません。まだ雨が降ったり止んだりの天気が続いています。梅雨明けはもう少し先。

 

ヒクイナの赤ちゃんは「真っ黒くろすけ」

小雨が煙る中、田んぼに行ってみました。

田んぼではもう稲穂が垂れている所があると思えば、まだ植えたばかりの田んぼもありました。

 

少しだけ稲が育った田んぼの端にヒクイナがいました。

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左の草の方をずっと向いていると思ったら、草の中に真っ黒な頭。

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真っ黒なものが草をかき分けて出てきました。真っ黒です。ヒクイナの赤ちゃん。

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もう1羽。

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ところが急に草の方に戻ります。

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畔の方に上がってしまいました。足が長いこと。

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親も上がってしまいました。

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なぜかと思って右を見ると、いつの間にかカルガモが来てヒクイナ親子が隠れた方をじっと見ているではありませんか。

だから戻ったのですね。

ヒナは3羽草の中で動いていました。

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ところでヒクイナのヒナは我が家でしばらく育てたことがあります。

随分昔の話です。保護されたのを育てる人がいなくてうちに持ち込まれました。

 

最初このくらい小さくて育つかどうか心配しましたが、魚をすり潰して食べさせたりしたら元気になりました。

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2週間くらいでずいぶん大きくなりました。足が大きい。

うちでは「くろすけ」と呼んでいました。

元気になったので預けた人に戻しました。田んぼに放したそうです。

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そのころ、うちは「保護した鳥の持ち込み所」になっていました。

最初、車にはねられたヨシゴイが持ち込まれました。ヨシゴイは床の間を自分の場所と思って、そこの置物のように陣取っていました。

それを元気にして野に放したのが新聞に載ってから、困った人たちがいろいろの鳥を持ち込みました。妻は断れなくて全部引き受けました。

ある時は警察署の落し物係の女の子がササゴイを抱えてやってきたそうです。

「こんなのが落し物で届いたのですけど・・・」と言って。

落し物・・・夜夫婦で大笑い。

そのササゴイも元気になったところで川原に放しました。

 

ヒクイナ、ヨシゴイ、ササゴイのほか思い出すだけでも、シロハラミズナギドリ、アマツバメ、アオゲラ、ヤマシギ、アカエリヒレアシシギ、ヒヨドリ、スズメ・・・・。

部屋の段ボールの中や勝手口のたたきなどで育てました。元気になってくると部屋の中を歩きまわったり飛び回ったり。

動物病院より小鳥屋さんの方が詳しいと言って、近くの小鳥屋さんにいろいろ教えてもらっていました。

水鳥は、糞が水っぽくて部屋が糞だらけになって困りました。いつも掃除が大変でした。

それと思うように外出できないと妻が嘆いておりました。小さい子や弱った子にはしょっちゅう餌をやらなければいけないので。

一番かわいかったのはアマツバメでした。小さい顔なのに猛禽の顔でした。タンスと壁の隙間に入り込んで寝ていました。

このヒクイナのクロスケもそのころのことでした。可愛いけど足が大きすぎ。

おっとりして静かな子でした。

 

 

ギボウシラン やっと見つけて万歳!

ギボウシランは全国的に数が少なくて、なかなか見る機会がありません。

それでそれを見に友人と鹿児島県の大隅半島まで出かけてきました。

とっても遠い。

 

ありそうな林道は最近の雨で土が流され石ゴロゴロ。

悪路過ぎるので車を置いて歩くことにしました。

ヤマアジサイが満開でした。きれい。

コクランがたくさんありました。それとオオバノトンボソウも丁度花が良い頃でした。途中イノシシのウリ坊5頭が、人間に驚いて土手を大慌てで駆け登って行きました。

もう誰も通らない林道みたい。

 

二人で林道の脇や土手を丹念に見て歩きますが、肝心のギボウシランがありません。

3キロくらい歩いたところで諦めて引き返すことにしました。

遠くまで来たのに足取りが重い。

友人は雨が降るかもしれないと傘を持っていました。その傘で時々道の脇のありそうな場所の草を払ったりして見ていました。

随分歩いたところで、先を歩いていた私の方に「この葉っぱはもしかして・・・」と叫びます。

私は駆け寄りました。土手の下に確かにギボウシの葉を小さく丸くしたような2枚の葉。しかし花がありません。

「葉は似ているけど花がないと・・・」

するとなんとすぐ近くに花の付いたギボウシラン発見。ギボウシランに間違いない。

万歳。よかった~。

遠くまで来たかいがありました。

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この花の色なんだか独特の色ですね。地味な色。

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形も独特。

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葉は確かにギボウシみたい。

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高さは25センチ位。

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近くに花の付いた小さな株。

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よく探したら花はついていないけど葉だけが何株かありました。

ということでそれからは軽い足取りで帰路につきました。

人生、あるとないとは大違い!

波打ち際のイカリモンハンミョウ

波打ち際の砂の上で動くもの。

砂の色に似ているのでなかなか分かりません。

しゃがんでそっと見るとハンミョウでした。おんぶハンミョウ。繁殖期。

 

ハンミョウにもいろいろあります。

海岸の砂浜で見るハンミョウ、川の砂浜で見るハンミョウ、山道で見るハンミョウ、高原で見るハンミョウ、そしてうちの庭にいるハンミョウ。

 

今回は海岸の砂浜にいたハンミョウです。

宮崎の海岸の砂浜で見たことのあるハンミョウは、エリザハンミョウ、ハラビロハンミョウ、イカリモンハンミョウです。

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今回いたのは斑紋からイカリモンハンミョウです。

船の錨に似た斑紋です。だからイカリモンハンミョウ。

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イカリモンハンミョウは全国的に個体数が少なくて、環境省のRDBでは絶滅危惧1Bになっています。

本州では石川県だけに少数が生息し、九州でも大分県、宮崎県、鹿児島県だけに生息しています。大分県と鹿児島県もとても数が少ないそうですが、最も安定しているのは宮崎県かなと思います。

宮崎で私が見たのは日向市と串間市だけだったのですが、今回は新富町の海岸です。

3か所目になりました。

 

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それにしても波打ち際に生息することができるということはどういうことでしょう。

波打ち際の砂を掘って巣を作り、そこに卵を産み付けます。孵った幼虫はそこで大きくなるはずです。

もちろん満潮の時は波が被ります。

そこで私はこのイカリモンハンミョウ夫婦に聞いてみました。

「ねえ錨紋さん、穴の中に水が入ってきて大変じゃないの」

「大丈夫、小さな細い穴だから、砂で蓋をすれば何もしなくても水は入ってこないよ」

「そうなんだ」

 

イカリモンハンミョウのいた砂浜です。今は引き潮。

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いつ来てもさわやかな砂浜です。

 

 

 

 

 

オオバヨウラクラン 赤い紐がぶら下がっています。

雨上がりの森の大木。マメヅタが着いています。

その中に赤い線。このぶら下がったもの、これがオオバヨウラクランの花です。

マメヅタの葉と比べて分かるようにとても小さいです。10センチから20センチ。

 

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紐には赤い花がびっしりついています。

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葉が面白いか形です。ヒオウギみたいな。

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この日は咲き初めで花がよくわかりませんでした。遠いし。それで写真倉庫の花の写真です。

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近くの木にはミヤマムギランも咲いていました。

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今から着生ランの花が咲く季節です。楽しみです。

また森に行って木を見上げることにします。

森の中は空気がおいしいですから。

 

フシグロ 初めての出会いでした。

「フシグロ見たことがありますか」

「フシグロセンノウ、見たことありますよ」

「フシグロセンノウではなくてただのフシグロ」

「そんな植物があるのですか?」・・・

ということでフシグロを見に行ってきました。

ありました。

 

フシグロは節黒・・・確かに節が黒っぽい。

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草地にひょろっと伸びて50センチ位。白い花が咲いています。

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いっぱいありました。他では見たことないのに。

あるところにはあるもんですねぇ。

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フシグロキンチャク(巾着)という名前が似合いそう。

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花を拡大してみました。f:id:tonji44:20190706131254j:plain

 もう果実になっているものもありました。

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始めて見るものは特別感動します。




 

 

コクラン 黒っぽい花で目立ちません。

小さな川沿いの道を歩いていたら、その土手にコクランが何本もありました。

日の当たらない薄暗いところです。

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花は小さくて暗い紫色なので、顔を近づけて目を凝らさないと、咲いているのかどうかさえ分からないくらいです。

今回は運よく丁度花が咲いていました。

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花1個を拡大してみました。

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こんなに地味なので観賞用として人気がありません。それで盗掘にも会わないみたいです。可愛いのがいいのか、地味なのがいいのか?

イヌワシ  宮崎県に11年以上住んでいました。

大雨が降り続く中で、写真の整理をしていたらイヌワシが出てきました。

宮崎県に、私が知っている期間だけでも11年間住んでいました。

今ではあまり知る人もいなくなりました。

忘れられてしまうのはイヌワシがかわいそうな気がしますので、ここに書いて一人でも多くの人の記憶にとどめてもらえれば、イヌワシも喜ぶかなと思って載せることにしました。

 

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イヌワシは宮崎県に1999年から2010年までの11年間、ある場所に周年生息していました。
そのある場所とは、綾北川上流の掃部岳周辺です。
掃部岳周辺は5つの市町村が山手で交わるところです。
綾町、国富町、西都市、西米良村、小林市です。ちょうどその境界あたりを11年間飛び回っていました。道路の通っていない空白地帯です。


見つけたのは、クマタカを見に行っていた時です。

1999年2月14日のことでした。
私達夫婦はそのころも山を歩きまわっていました。
綾北川の支流の曽見川の林道を車でゆっくり遡っていました。
車を止められるような広いところがあったのでそこに車を止めて外に出て、バタンとドアを閉めたら、その川から2羽の大きな鳥が舞い上がってきました。「今のは何?」妻と顔を見合わせました。
そしてもう1羽。双眼鏡で見てもトビではありません。クマタカでもありません。ハチクマでもありません。何だろうとキツネにつままれたような気持でした。
そしてもうすこし上流に行ったらそこでも1羽が舞っていました。先ほどの3羽の中の1羽かなと思いました。それをビデオに収めました。帰ってからビデオを見ながらいろいろ調べたらイヌワシでした。

宮崎県にイヌワシがいるなんてびっくりです。
それがイヌワシの発見の日のことです。


それから時々イヌワシを見に行きました。2羽同時に見たこともありましたが、3羽ということはありませんでした。それでも見に行けば必ず数回見ることができました。
1日中山にいても、掃部岳の方の空を舞っているのを見ることが多く、めったに近くに来ませんでした。
当時は大きな望遠レンズとかは持っているはずもありません。
300ミリのフイルムカメラのレンズでしたが、豆粒ほどにしか写りません。

2002年の5月5日、また夫婦でそこに行っていた時、わりと近くの木に止まりました。
それがこの写真です。

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この写真をどのようにして撮ったかというと、当時流行り出した「押し付けデジスコ」の方法で写したものです。

遠くの鳥を見るスコープというのがあります。三脚の上に細長い単眼鏡を取り付けて、片目で遠くの鳥を見るスコープです。

あれの接眼部分に、当時の新鋭機のニコン・クールピクス800というデジタルカメラを押し付けて写すのです。

手で押し付けますからなかなかうまくいきません。それでもうまくいけば、今までのフイルムカメラの300ミリからすると格段に大きな写真が撮れました。

たくさん撮った中で、たまたまピントがある程度合ったのがここに上げた写真です。

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イヌワシはゴールデンイーグルです。頭が金色に輝いています。なんとなくそんな感じが出ています。

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 なんといってもクマタカなどからすると大きいです。

森の王者です。 

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その時は、しばらくしたら遠くの方に飛んでしまいました。下の写真。

イヌワシの飛び方の特徴は、翼がYの字に反りかえることです。クマタカやハチクマやトビとは違います。そして翼が長い。

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下の写真。当時の押し付けデシスコの元画像はこんな感じです。周りにスコープの枠が写っています。これをスコープ側のリングを回したり、カメラ側のリングを回したりしながら撮りますから、なかなかうまくいきませんでした。その後専用のリングが売りだされて、固定が楽になりました。今はもっと進化したものを使っている人たちがたくさんおられます。デジスコ健在です。

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イヌワシは11年間、年に何回も確認しました。仲間のTさんもよく家族で通って確認してくださいました。

最後に私たちが確認したのは2010年3月22日です。

下がその日の写真です。もう押し付けデシスコではなく、デジタル一眼カメラと500ミリレンズです。

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その後も毎年何回も通いましたが、見ることが出来なくなりました。

もうそこにはいません。どうしたのでしょう。

最初に思いがけなく出会ったように、またどこかで巡り合いそうな気がします。

 

ナギラン 雨の中見に行きました。

これを書いているのは7月3日水曜日です。

私の住んでいる宮崎市も雨が降り続いています。

今日は一時(いっとき)も止みません

災害が起きそうな雨です。これだけ雨が続くと、土砂の中の水が飽和状態になります。土砂崩れが心配です。

 

書いているのはナギランですが、一昨日の写真です。

一昨日も雨でした。

ナギランを早く見に行かないと花が終わってしまうと気が気でなかったのですが、雨が降り続くので仕方なく雨の中を山に入りました。災害に会うような山ではなく、少し小高いだけの山です。

小雨になったところで森に入りました。

低いところのナギランはもう花が終わっていました。

それで上まで登ってみました。

ありました。花はもう終盤を迎えていましたが、それでもうれしい。

もともと薄暗い常緑広葉樹の中です。小雨が降っているので、ますます暗いです。

落葉が深く積もった中から出ています。

 

そんな中、花は白くて浮き上がって見えました。きれいでした。

フラッシュをたいて撮影しました。

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唇弁の奥の方に紫色の横縞があります。

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下は右側の花。

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写真を撮っていると雨が激しくなりました。

こんな森です。

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帰る途中もう一本見つけました。こちらは今から。

ナギランのナギは、梛(ナギ)の木のナギです。葉が似ているそうです。

ナギランは葉の時でも見つけやすいです。

土から直接木の葉っぱが2、3枚出ています。なんだか不自然。だから見つけることができます。

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車のところに戻ったら、靴の中に水が入っていて大変。

だけど大丈夫。替えの靴と靴下は車にいつも積んでいますから。

おかげさまで今年もナギランの花を見ることができました。

 

ハクセキレイの幼鳥

宮崎県でもハクセキレイは年中います。

あちこちで繁殖しています。

今回幼鳥を見ましたが、それは古い養鶏場でした。

そこのどこかで繁殖しています。

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以前は冬鳥といわれていました。もちろん今でも秋になるとすごい数が宮崎にも入ってきます。

しかし、留鳥になって1年中いるハクセキレイもいるということです。

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まだ巣立ったばかり。初々しいです。f:id:tonji44:20190629202438j:plain

 下は上の子のお父さん。近くで見守っていました。

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下はお母さん。まだ一緒に行動しています。

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同じところにはムクドリの幼鳥もいました。似たようなところに巣を作ります。

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両方ともまだ赤ちゃんぽいです。

 

ネムノキネムノキ合歓の花

〈ねむの木の子守歌〉

              美智子皇后陛下作詞・山本正美作曲

 

ねんねの ねむの木 眠りの木
そっとゆすった その枝に
遠い昔の 夜(よ)の調べ
ねんねの ねむの木 子守歌

薄紅(うすくれない)の 花の咲く
ねむの木蔭(こかげ)で ふと聞いた
小さなささやき ねむの声
ねんね ねんねと 歌ってた

故里(ふるさと)の夜(よ)の ねむの木は
今日も歌って いるでしょか
あの日の夜(よる)の ささやきを
ねむの木 ねんねの木 子守歌

 

 

 

木城町の小丸川沿い、合歓の花があちこちに咲いていました。

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葉もきれいです。葉は夜は眠ります。朝目が覚めます。

オジギソウと似た葉ですが、ネムノキは手で触っても眠りません。

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この赤い刷毛のようなものが雄しべです。雌しべはどこ?

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上のように開く前は、蕾から少しもじゃもじゃになります。

このもじゃもじゃもきれいです。

蕾の方がピンクが鮮やかです。

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合歓の花は今が盛りですが、梅雨明けの頃は終わってしまいます。

 

タマムシ 繁殖期です。

木城町の小丸川のほとりをゆっくり歩いて見ました。

川にせり出した木の周りを何か昆虫が飛び回っていました。

飛び方が甲虫っぽい。

 

葉に止まったところを双眼鏡で覗くとタマムシでした。

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タマムシ、きれいですねえ。 

 

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タマムシで有名なのが、法隆寺の玉虫厨子です。
厨子というのは、小さな仏像やお経などの礼拝物を入れて大切に飾っておく飾りもので、玉虫厨子は2重の塔のような屋根の付いた形をしています。高さが2メートル以上あるそうです。
その壁面の透かし彫りの金具の下にタマムシの翅が張り付けられていたようです。

綺麗に輝いていて見事だったことでしょうが、もちろん今はほとんど翅はなくなっているようです。
その側面の絵で有名なものが、捨身飼虎図です。

崖下の飢えた虎の母子のために、飛び降りて自らの体を食べさせるお釈迦様の前世の薩埵(サッタ)太子の物語が描かれています。

 

タマムシはその付近に6匹いました。

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どうして何羽も飛び回っているのかじっと待って観察したら、繁殖のためのようです。
あちらでもこちらでも交尾が始まりました。

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輝くのは翅だけではなく、体自体も同じような輝きを持っているのですね。

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1匹のタマムシは何回か見ましたが、たくさんいる所は初めて見て感動しました。

 

タシロラン 幽霊みたい。 

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静かな森の小道を歩いていました。

小道というより小径という方が似合いそうな道です。

「哲学の小径」

だけど最近誰も歩いていないような道です。

 

落葉の中に何か白いものが。

この白い色はタシロランです。

イモネヤガラと同じく、葉のない菌従属栄養植物です。

 

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葉緑素を持たない・・・。この色ならなんとなくそれっぽく感じます。

背の高さは40センチ位ありました。

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なんだか幽霊ラン呼びたくなります。

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だけどちゃんときれいな花が咲いています。

f:id:tonji44:20190628103624j:plainタシロランがこのように地上に痕跡を残すのは2、3週間だそうです。

枯れてしまうと地上には何もありません。

その代り地下には芋状の塊茎が年中あるということです。

タシロランの世界は地下です。

もしかしたら、人間も同じようなものかもしれません。地上に100年くらい生きていますが、本体は宇宙にあって、そこからぷくっと100年間地球に現れただけかも。

 

 

 

ムカゴソウはよく見ると?

綺麗に育ったムカゴソウに会いました。とても元気そうで高さは50センチ位。

せいたかのっぽさんです。

 

花がびっしり、稲の穂みたいです。

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花も綺麗に揃っていて丁度良い頃です。

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花一つ一つをよく見ると何に見えますか??

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私には「ドジョウすくい」を踊っているように見えます。
ざるを持たせてやりたい。

 

葉は下の方にちゃんとあります。

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まだ蕾の株。

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こちらにもありました。ほかの草に負けないように背を伸ばします。

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この花が全部種になったら、相当増えそうです。

 

バンの子無事誕生

23日にバンの巣のことを書きました。

その時は抱卵中でした。

 

池の近くに住むNさんから「行ってみたら1羽は巣の中で抱卵中。もう1羽が雛2羽を連れて泳いでいる」というメールが来ました。

それでバンの雛を見に行ってきました。

 

巣は空っぽになっていました。そして向こう岸のヒメガマの穂の手前を泳いでいる1羽のバン。ヒナはいません。

 

それで遠いですが対岸から見ることにしました。

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1時間以上待ったでしょうか、対岸の藪の中になんだか小さな赤い嘴。

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やっと1羽が姿を現しました。

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2羽になりました。対岸から500ミリのレンズで撮影したものを拡大しています。だからあまり鮮明に撮れていません。

 

 2羽になりました。

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なんだかカイツブリの雛に似ています。

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帰って写真を拡大してみていたら、雛が3羽写っているものがありました。

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カイツブリが興味深そうにバンたちを見ています。

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Nさんの話では、この池の近くに住むご夫婦が、毎年バンの巣を見守っておられるそうです。

その方のお話では、昨年は巣がヘビに襲われて卵を全部食べられてしまったとか。 

今年は3羽も孵ってよかったよかった。