木城町の小丸川のほとりをゆっくり歩いて見ました。
川にせり出した木の周りを何か昆虫が飛び回っていました。
飛び方が甲虫っぽい。
葉に止まったところを双眼鏡で覗くとタマムシでした。
タマムシ、きれいですねえ。
タマムシで有名なのが、法隆寺の玉虫厨子です。
厨子というのは、小さな仏像やお経などの礼拝物を入れて大切に飾っておく飾りもので、玉虫厨子は2重の塔のような屋根の付いた形をしています。高さが2メートル以上あるそうです。
その壁面の透かし彫りの金具の下にタマムシの翅が張り付けられていたようです。
綺麗に輝いていて見事だったことでしょうが、もちろん今はほとんど翅はなくなっているようです。
その側面の絵で有名なものが、捨身飼虎図です。
崖下の飢えた虎の母子のために、飛び降りて自らの体を食べさせるお釈迦様の前世の薩埵(サッタ)太子の物語が描かれています。
タマムシはその付近に6匹いました。
どうして何羽も飛び回っているのかじっと待って観察したら、繁殖のためのようです。
あちらでもこちらでも交尾が始まりました。
輝くのは翅だけではなく、体自体も同じような輝きを持っているのですね。
1匹のタマムシは何回か見ましたが、たくさんいる所は初めて見て感動しました。