森の中の大きな木の幹にオサランが咲いていました。着生ランです。
今はオサランの花の咲く時期です。
花が咲いてみて、こんなところにオサランがあったのかとびっくりします。
花がないと見過ごしてしまいます。
別の森。
下はまた別の森。この日は三つの森でオサランの花を見ることができました。
黄色に少し赤が入ったような唇弁(リップ)です。
オサランのオサとは何でしょう。
人が一人で織る織機(おりき)があります。
昔、私の近所のおばさんは、織機で大島紬を織っていました。
おばさんが織機に座ると経糸(たていと)が織物の幅で向こうからおばさんの方に流れています。
そこに緯 糸(よこいと)を通すのですがその時、その経糸(たていと)のおばさんの手の届くところに 、横に経糸(たていと)をはさむように道具が吊るされています。それが筬(おさ)ですが、竹の薄片を櫛の歯のように並べて木の枠で固定したものです。
その櫛の歯のようなところを経糸(たていと)が通してあります。
おばさんは緯糸 (よこいと) をすっと通したら、その筬をトントンと手前に引いて緯糸 (よこいと) が布になるようにしていました。多分それだと思います。もしかしたら私の理解は間違っているかもしれませんけど。
その筬の竹片が並んだ様子がオサランの偽球茎(ぎきゅうけい)が並んでいるのに似ているということだと思います。
下の写真がオサラン独特の偽球茎が並んだ様子です。毎年増えていきます。
新しい偽球茎の上に2枚の葉が出て、その葉の間から花茎をのばして花が咲きます。
オサランの森ではゴジュウカラが大きな声で鳴いていましたが、高すぎて姿が見えません。まだ雨が降ったり止んだりの天気が続いています。梅雨明けはもう少し先。