キッコウハグマ  初冬の打ち上げ花火

高さは10センチヵら20センチ。とても小さい花です。

キッコウハグマ。

それがいっぱい咲いている山の上を教えてもらい行ってきました。

咲いていました。小さくてかわいいこと。苔のじゅうたんの中から出てきています。

f:id:tonji44:20181122222451j:plain

f:id:tonji44:20181122221932j:plain

f:id:tonji44:20181122222040j:plain

小さな小さな打ち上げ花火。

葉が亀甲。

だけど見てみると亀甲でない葉のほうが多い。

f:id:tonji44:20181123181620j:plain

丸っぽい。そしてその小さいこと。

f:id:tonji44:20181123181921j:plain

私がいつも見ているキッコウハグマはもうすこし大きいのです。

その場所はこのような丸っぽい葉があるかと思えば、スプーンみたいな葉も。

f:id:tonji44:20181123181708j:plain

山から下りて、渓流のそばにあったのは見慣れた大きめのキッコウハグマ。

f:id:tonji44:20181123182102j:plain

f:id:tonji44:20181123182130j:plain

この葉は亀甲。

キッコウハグマの葉はいろいろあって面白い。

チケイラン  亜熱帯のラン

宮崎県には時々奄美大島とか沖縄などに生育している植物がポツンあって、発見されることがあります。不思議です。

チケイランもその一つ。

 

よく咲いてくれたねえ…と声を掛けました。そこは渓流が流れる岸辺の木。

対岸の老木にいっぱい着いています。渡りたくても橋はないし泳いで渡るわけにいかないし。そこで望遠レンズの登場です。

f:id:tonji44:20181121201832j:plain

 

今が盛りと咲いています。昨年の花柄がついているものもあります。

f:id:tonji44:20181121201843j:plain

 

草丈15センチ位でしょうか。 

f:id:tonji44:20181121202000j:plain

花は派手ではないけど特徴があります。

f:id:tonji44:20181121202058j:plain

奄美大島とかに行けば見られるのでしょうが、宮崎県で見られることに感謝です。

 

 

 

ナベヅル幼鳥  宮崎では珍しい  

「見たことのない変な鳥がいるのだけれど」と友達から写真が送ってきました。

サギみたいで、胴体が黒っぽくて首から上は白いのです。

最初近くのフェニックス動物園から逃げ出した外国の鳥かな・・・と思いました。 

その写真の鳥は顔に特徴がないのです。

しかしよく見ると背中はナベヅル。いろいろ調べたらナベヅルの幼鳥ということが分かりました。

 

宮崎ではツルはとっても珍しいのです。ニュースになるくらいです。

次の日私も見に行きましたがどこにもいません。

随分日にちがたってようやく見つけることができました。

広い田んぼにいました。今ならすぐナベヅルとわかります。

f:id:tonji44:20181121141314j:plain

f:id:tonji44:20181121141334j:plain

友達が見つけたのは前の話で、その写真は首から上が白かったのですが、日数が経ち目の上に黒が入ってきて随分成長したみたいです。

f:id:tonji44:20181121141359j:plain

 

ナベヅルは出水でいっぱい見ていますが、このように1羽をしみじみと見てみると、背中の色はとてもいい色なのですね。認識が変わりました。

f:id:tonji44:20181121141723j:plain

f:id:tonji44:20181121141423j:plainせっかくだからここで越冬してくれたらいいのですが。

f:id:tonji44:20181121141707j:plain

ゴキヅル  お椀のような実

宮崎市内を流れる小川です。江田川。

綺麗に整備されていて、小川という感じがしませんが、ここには野鳥がよくやって来るので時々行きます。

植物も少しは昔の面影が残っています。

 

f:id:tonji44:20181120190047j:plain

ここに面白い植物があります。

その名は「ゴキヅル」

ツル性の植物で、他の植物に絡まって伸びています。

何が面白いかというとその実です。

一昨日行きましたら、花も実もありました。

f:id:tonji44:20181120190633j:plain

まん丸い実がついています。

f:id:tonji44:20181120190707j:plain

中には種が2個はいっていて、触って少し力を入れただけでポコッと上下に割れるのです。

f:id:tonji44:20181120190857j:plain

割れ具合が何の抵抗もなくポコッとわれるので、その潔さが気持ちがいいのです。

どうしてゴキヅルというかというと、蓋付きのお椀を合器というのだそうです。

そういえば蓋つきのお椀みたいですね。スズムシ用のお椀かな。

 

花はこんな感じ。白い。

f:id:tonji44:20181120191022j:plain

可愛い花ですが小さすぎて。

f:id:tonji44:20181120191122j:plain

ミゾソバの向こうにたくさんたくさん。

 

カモ  大群が渡ってきました

一ツ瀬川の川口近くの広い田んぼに行きました。

上空を鳥がいっぱい飛んでいます。降りる田んぼを探しているようです。

この集団、今日、北から渡ってきたのかな。すごい数。

f:id:tonji44:20181118124231j:plain

f:id:tonji44:20181118124301j:plain

近づいて来たのを双眼鏡で見ると、ほとんどがカルガモのようです。

f:id:tonji44:20181118124540j:plain

f:id:tonji44:20181119213002j:plain

その一部が田んぼに下りて食事開始。マガモもいました。

f:id:tonji44:20181118124648j:plain

f:id:tonji44:20181118124732j:plain

手前にはムクドリも。

また飛び立ちました。

f:id:tonji44:20181119213309j:plain

 

忙しいこと。

 

アキチョウジ  花が長い筒

f:id:tonji44:20181117174326j:plain

イヌセンブリが咲いている近くに、アキチョウジも咲いているよと教えてもらったので見に行ってきました。

アキチョウジは高千穂とか諸塚とか、わりと標高の高いところの花だと思っていましたので、こんな海岸近くの平地に咲いているののびっくり。だからツワブキと一緒に。

f:id:tonji44:20181117174046j:plain

花は清楚でとてもきれいです。2センチくらいの長さ。

f:id:tonji44:20181117174245j:plain

草丈はは40センチ位でその付近にたくさん咲いていました。

f:id:tonji44:20181117204324j:plain

チョウジというのはいうのは、丁字のことで、常緑高木の薬用植物だそうです。花がそれに似ているとか。見たことがありません。

イヌセンブリ ヒゲモジャ男爵!

f:id:tonji44:20181117162013j:plain

このヒゲモジャはなに?

イヌセンブリの花です。直径1センチ5ミリくらいの小さな花です。

なかなかうまく撮れないのでフラッシュをたいてみました。

f:id:tonji44:20181117162439j:plain

特徴はこのヒゲモジャ。

 

数年前にたくさん咲いているところを見つけていたので、先日行ってみましたが、他の草が生い茂って見つけることができませんでした。友人にその話をしたら別な場所に咲いているのを見つけてくれました。

イヌセンブリはセンブリやムラサキセンブリと違って、全国的に絶滅が心配されています。だから貴重な花です。

f:id:tonji44:20181117162853j:plain

 

そんなに貴重なわりには名前が悪いですが、それはセンブリが胃薬として重宝されたのに対し、こちらは苦みもなく、薬効もないからだそうです。

来年も咲いてくれますように!

 

 

ホシムクドリ  この輝いて変化する色は構造色!

昨日タゲリの輝く色について書きました。

読んでいただいた京都のMHさんから、それは「構造色」と教えてもらいました。

初めて聞く言葉ですからネットでいろいろ調べてみました。なるほどなるほどでした。

コンパクトディスクが虹色に輝きます。ドバトの胸、タマムシ…色々のものがそれで説明がつきました。微細な構造によって光が干渉しあう・・・というようなことです。

 

タゲリと同じ田んぼにはホシムクドリもいました。10羽くらいです。

横一列になって餌を食べていました。

f:id:tonji44:20181116202250j:plain

 

f:id:tonji44:20181116202350j:plain近づくとこのホシムクドリがまた構造色だったのです。
見てください。黒っぽい地に白い星。この黒っぽい地は光の角度でいろいろに輝きます。

f:id:tonji44:20181116202505j:plain

f:id:tonji44:20181116202530j:plain

f:id:tonji44:20181116202548j:plain

もう少し近くで撮れればよかったのですが分かりずらいですね。

本当は金属光沢で緑色がいろいろ変化します。

次の機会にはもう少し分かりやすい写真を撮りたいと思います。

 

ホシムクドリもタゲリと同じく宮崎では冬鳥です。

この鳥はなかなか見られないので出会ったらとてもうれしいです。

 

 

タゲリ  この輝く色は?

ツワブキが「初冬の花」なら、タゲリは「初冬の鳥」です。

ハトくらいの大きさです。

 

丁度今頃、モンゴルなど北の方から渡ってきて冬を過ごします。

宮崎では田んぼに行くとよく出会います。

10羽くらいの群れを作り餌をとっています。

初めてこの鳥を見たときは、その色と姿に感動しました。

f:id:tonji44:20181114213400j:plain

f:id:tonji44:20181114213428j:plain

頭の長い飾り羽に感動するという人が多いですが、私が感動したのは背中の色でした。

いったいこの色は何。一番初め見た時「これは仏教の色だ」と思ったのですが、それが何なのか今もわかりません。感じだったのでしょう。

 

背中の色は、陽の当たり具合によって、黒緑・緑・紫・赤銅色といろいろ変化します。

f:id:tonji44:20181114214029j:plain

数が多いから騒がれませんが、これが数年に1度くらいしか日本に来ない鳥だったら大騒ぎになることでしょう。

f:id:tonji44:20181114215443j:plain

今から冬鳥を探して田んぼを回りますと、「ミャー」と猫みたいな声を出して飛び立ちます。そしてチョウチョのようにふわりふわりと飛びます。

 

 

ツワブキ  それは初冬の花

11月7日が立冬でしたから今は初冬。

初冬の花それはツワブキ。

 

今車を走らせると、道端に黄色い花。

あちらにもこちらにも。うちの庭にも。

今の季節、宮崎で1番目にする花、ツワブキ。

宮崎では単にツワと呼んでいます。フキと間違わないために。

 

f:id:tonji44:20181114082958j:plain

f:id:tonji44:20181114083130j:plain

 

葉が分厚くて元気そうです。

花も元気そうです。

f:id:tonji44:20181114083217j:plain

f:id:tonji44:20181114083240j:plain

ツワは南九州では大切な食べ物です。

常緑の葉ですが、春になると新しい葉が出てきます。その葉の葉柄を食べます。

葉が若くてまだ開き切らないくらいのほうが柔くておいしいのです。

私が小さいころは母親と一緒に山にツワ採りに行きました。

採って帰って葉柄の皮を剥くのですが、うちではこれが子供の仕事でした。

アクが強いため指が真っ黒になり、石鹸で洗っても落ちません。

しかしほっとくと、次の日ぐらいには消えていましたからあまり気にしませんでした。

母親が煮てくれていましたが、とてもおいしかった。昔は肉がなかったけど、今は豚肉と一緒に煮たらなおおいしいです。

今でも季節になると食べたい食べ物のナンバーワンです。s

 

 

ハクセンシオマネキ 本城干潟

都井岬の帰り、串間市の本城干潟に寄りました。

本城川の川口から広大な干潟が広がっています。宮崎県では一番広い干潟です。
 

f:id:tonji44:20181114085835j:plain

 

干潟を見ると、泥の中に米粒がいっぱい。

f:id:tonji44:20181114085938j:plain

この米粒は干潟に生息するハクセンシオマネキです。

f:id:tonji44:20181114090011j:plain

 

大きなはさみはオスだけが持っています。小さなはさみで砂をすくって食べ、大きなはさみでおいでおいでをしてメスの気をひくのだそうです。そのおいでおいでが、干潮の干潮の時見られるので、潮に「早く満ちておいで」と招いているように見えるのです。

だからシオマネキ。

f:id:tonji44:20181114090128j:plain

繁殖時期に見たことがありますが、みんなが招いている姿は感動します。

 

下の写真はメスです。大きなはさみがありません。

f:id:tonji44:20181114090358j:plain

 

背中に紋様のあるオス。なんだかオキナワハクセンシオマネキに似ています。

もしかしたらここにもいるのかもしれません。この大きなはさみ、右だったり左だったり。面白い。

f:id:tonji44:20181114090437j:plain

本城干潟の看板です。

f:id:tonji44:20181114090508j:plain

時々子供たちが干潟の中に入っているのを見ることがあります。

楽しそうです。s

 

 

 

ムラサキセンブリ 都井岬の草原に咲く

串間市の都井岬に行ってきました。目の前は志布志湾。

その向こうにぼんやりと種子島。

とても天気のいい日でした。

f:id:tonji44:20181111202302j:plain

 

都井岬には御崎馬がたくさんいます。希少な在来種の馬です。国の天然記念物に指定されています。

駒止めの門を入るとしばらくしたら道路わきに2頭。

横を通りますが知らんぷり。

f:id:tonji44:20181111203043j:plain

もう少し進むと今度は少し高いところに。

f:id:tonji44:20181111203154j:plain

みんな餌を食べるのに夢中。

 

馬のいないところまで進んで、牧草地の中に入ってみました。

いろんな秋の花が咲いていますが、その中に1本だけとても珍しい花を見つけました。

今日の主役はこれ。

ムラサキセンブリ。

f:id:tonji44:20181111203804j:plain

f:id:tonji44:20181111203541j:plain

 

センブリより大きくて、センブリの花が白なのに対しムラサキセンブリは濃い紫。

f:id:tonji44:20181111203718j:plain

ただのセンブリというのはどんな花かと言いますと下の写真。

f:id:tonji44:20181111204903j:plain

 

センブリは民間薬で胃薬として重宝されました。苦みが強くて千回振っても苦いから千振。

ムラサキセンブリはそれほど苦くなくて薬効も薄いから薬としては使われなかったようです。

宮崎ではセンブリは時々見ますが、ムラサキセンブリはなかなか出会いません。

 

岬に咲いていたほかの花です。

まずいっぱい咲いていたリンドウ。

 

f:id:tonji44:20181111215900j:plain

 

残り花のヒオウギ。

f:id:tonji44:20181111215927j:plain

 

ヒオウギの種。

f:id:tonji44:20181111215944j:plain

 

残り花のボンテンカ。

f:id:tonji44:20181111220011j:plain

馬糞と海。蛇足かなあ。

f:id:tonji44:20181111220635j:plain

 

お口直しの広々とした牧草地。

f:id:tonji44:20181111221354j:plain

 

 都井岬終わり。

 

ヤマセミとオシドリ

                             ヤマセミ…写真倉庫

f:id:tonji44:20181110212756j:plain

                          

                            

 

昨日のことです。

大淀川の中流域にオシドリを見に行きました。

f:id:tonji44:20181110205343j:plain

少しだけ来ていましたが、まだまだ増えると思います。

大淀川の対岸ですから遠いです。

双眼鏡でオシドリを見ていたら、オシドリの中にヤマセミがいるではありませんか。

 

f:id:tonji44:20181110205415j:plain

 

面白い組み合わせです。こちら側の川原を歩いて近づきましたが、それでも対岸ですから遠いです。

ヤマセミはオスとメスがいますが、ばらばらに止まっていて一緒には写真が撮れません。

f:id:tonji44:20181110205439j:plain

 

ヤマセミ飛行中

f:id:tonji44:20181110210438j:plain

f:id:tonji44:20181110205649j:plain

着地。ポーズ。

f:id:tonji44:20181110205713j:plain

「オシドリ君、オシドリ君」

f:id:tonji44:20181110213653j:plain

「私の着地ポーズどう?」

「ああ、見てなかった」

f:id:tonji44:20181110205748j:plain

ヤマセミとオシドリは仲良しみたい。

 

 

 

キイレツチトリモチ  茶色の斑点は何?

串間市の海に近いところに、キイレツチトリモチを見に行ってきました。

f:id:tonji44:20181109150113j:plain

ツチトリモチは赤くてイチゴみたいな感じですが、このキイレツチトリモチは淡い黄色です。だけど黄色ツチトリモチではありません。喜入ツチトリモチです。

鹿児島県の喜入町で見つかったからだそうです。

南方系の植物で、九州では所々で見つかっていますが、なかなか目にすることはできません。

f:id:tonji44:20181109150048j:plain

 

これも寄生植物です。海岸付近に多いトベラ、シャリンバイ、ハマヒサカキなどの根に寄生します。

今まで何回か見ましたが、茶色の斑点があるものとそうでないものがありました。

今回謎が解けました。

ちょっと離れた場所で斑点のあるものも見ることができました。

f:id:tonji44:20181109150229j:plain

 

下の写真の、白い斑点は雄花だそうです。拡大してよく見るとそんな気がします。

そして茶色の斑点はその雄花が枯れた所。

f:id:tonji44:20181109150310j:plain

 

だから白い斑点の時は花茎があまり伸びていませんが、雄花が枯れるころになると成長して、花茎が伸びてきています。こんな風に。

f:id:tonji44:20181109150950j:plain

固まって咲いていますが、そのわけも。

本体は土の中に大きな塊が一個あって、そこから花を咲かせるためにその時期だけ表に顔を出すからだそうです。

知らないことがいっぱいあって面白い。

ノスリ  気弱な気のいいおじさん

一ツ瀬川の農耕地に行きましたら、カラスがタカを追っかけています。

タカは低空で逃げています。そして私の車の近くの木に止まりました。

カラスはどこかへ行ってしまいました。

そのタカはノスリです。

 

トビより一回り小さいですが、空を飛んでいるときはトビと間違えます。

宮崎では晩秋から冬の間よく見られます。そして人をあまり恐れません。

 

今回も私の車がすぐ近くにあるのに、逃げません。

目つきがオオタカなどのように鋭くありません。なんかのそっとした感じ。

その感じが私には「気弱な気のいいおじさん」を連想させます。

f:id:tonji44:20181109090959j:plain

f:id:tonji44:20181109091019j:plain

 

草原の獲物を狙っているのでしょうが迫力がありません。

草地に向かって飛び出しました。

f:id:tonji44:20181109091149j:plain

 

ノスリの獲物は、ネズミやモグラが多いと聞きますが、こんなところにいるのかなあ。

f:id:tonji44:20181109091306j:plain

獲れなかったようです。

音を聞いているようです。

f:id:tonji44:20181109091347j:plain

再度飛び立ち。

f:id:tonji44:20181109091427j:plain

また獲れなかったようです。

f:id:tonji44:20181109091512j:plain

 

私の方をちらっと見て、

f:id:tonji44:20181109092018j:plain

元の木の向こう側に止まって、私には背中向き。

f:id:tonji44:20181109092219j:plain

いやいや、ノスリおじさんのそういう所が好きだよ。大丈夫。