ミカドガガンボ  巨大な蚊?

串間市の町はずれの古い池に行きました。

トンボを探していたのですが、とても変わった昆虫に出会いました。

これです。

ミカドガガンボ。

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ただのガガンボではありません。大きいのです。羽を広げたら8センチくらい。

トンボくらいの大きさです。

見た感じは、巨大な蚊。

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しきりに体をゆすっています。
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面白い顔をしています。

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ガガンボの一種ですが、ガガンボとは蚊ヶ母と書くのだそうです。

やはり蚊に見えるのですね。蚊のお母さん。

だけど蚊のように人の血は吸いません。いたって弱くもろいようです。

初めて見てその大きさにビックリしました。

ハチジョウシュスラン

薄暗い森の中は、雨が上がったといえ植物も落葉も濡れています。

木の間から少し薄日がちらほら見え出しましたので、もう雨は大丈夫そうです。

小さなシュスランが花を咲かせています。

高さはほんの10センチ位。

 

ハチジョウシュスランです。

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葉がとてもきれいです。

この網目模様が独特です。 

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 ハチジョウシュスランは、ただのシュスランと違って花がびっしり着くようです。

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 夏は汗びっしょりになった森の中も今は汗をかかなくなって爽やかです。

そういえば、顔の周りをうんざりするぐらい纏わりついていた虫もいなくなりました。

季節は刻々と巡ります。

 

 

 

ワレモコウ 吾亦紅

きょうはお彼岸の中日です。

お墓参りは、昨日台風模様の中、雨の合間に済ませました。

 

先日出会ったワレモコウの花です。

今の季節、野原に行くと背を伸ばして風に揺れています。

これは花でしょうか実でしょうか。

 

   吾木香さし出て花のつもりかな  小林一茶

 

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「吾亦紅」という歌があります。すぎもとまさとさんが歌っています。

歌詞を読むと身につまされます。

「親孝行しようと思う時は親はなし、墓石に布団は着せられず」

 

 

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【吾亦紅】           

           作詞:ちあき哲也

           作曲:杉本真人

           唄:すぎもとまさと
   

   マッチを擦れば おろしが吹いて
   線香がやけに つき難い
   さらさら揺れる 吾亦紅  
   ふと あなたの 吐息のようで
   盆の休みに 帰れなかった
   俺の杜撰さ 嘆いているか
      あなたに あなたに 謝りたくて
      仕事に名を借りた ご無沙汰
      あなたに あなたに 謝りたくて
      山裾の秋 ひとり会いにきた
      ただ あなたに 謝りたくて……   ( 以下略 ) 

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 よく見れば実ではなくきれいな花でした。

お乳岩神社とヤクシマアカシュスラン

お乳岩神社と呼ばれている変わった名前の神社が宮崎市清武町の山の中にあります。

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手作りっぽい小さな鳥居です。

「乳岩さま」と書いてあります。素朴でいい感じです。

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入り口に説明版がありました。

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坂道を上って行くと間もなく大きな岩の下に社が。

 

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その左上のまん丸い2個。これが岩のおっぱいです。

昔は粉ミルクがなくて、おっぱいが出るか出ないか赤ちゃんの生死にかかわることでしたら、多くの人が神頼みでお参りに来ていたのだと思います。

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その近くの薄暗い森の中にヤクシマアカシュスランが何本かありました。

咲き初めです。

こんな神社の近くの普通の森にあるのが嬉しいです。

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土から葉までがずいぶん長い。

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台風17号の影響で降ったり止んだりの日でしたが、お乳岩神社にお参りして、ヤクシマアカシュスランを見て、いい日でした。

ミズトンボの顔

ミズトンボが咲いているよと教えてもらました。

宮崎県児湯郡高鍋町の高鍋湿原です。

 

ミズトンボ。

日当たりのいい湿地に生えます。

この湿地にはたくさん生えていました。

今が盛り。

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ダイサギソウくらいの大きさでしょうか。
4~50センチ。水辺に生えるダイサギソウ。

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だけどダイサギソウとはと顔が全然違います。

ダイサギソウはかわいくて「舞う天使」でしたが・・・。

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何に似ているでしょうか。

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耳が大きくて・・・エイリアン!

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めったに見られない花を沢山見られたので、とっても嬉しかったです。

 

オオマルバノテンニンソウ  満開の頃は葉が虫食い。

宮崎市の鰐塚山の頂上付近です。

道路脇にはこの花がいっぱい咲いています。

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 一緒に歩いている人が「オオマルバノテンニンソウ」と言いました。

「この人、間違っている」と思いました。私が教わったのは「ツクシミカエリソウ」というかわいい名前。

帰って調べたらオオマルバノテンニンソウが正解で、ツクシミカエリソウは別名と書いてありました。

花もきれいですが、このつんつんと立ったつぼみも可愛いです。

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 つぼみです。
ウロコで覆われています。

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下の写真バックが紫色になっています。これには訳があります。

実はこの日、その山の上はすっぽり雲の中に入っていて、少し先は雲なのです。漂っている雲の手前で写真を撮ったらこんな色になるのですね。

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花はまたとてもきれいです。見返りたくなるくらい。筑紫見返り草。 

しばらくするとこの付近一帯がこの花になります。今はまだ咲き初めです。 

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ところが花が満開になるとともに毎年事件が起こります。

下の写真、葉がところどころ虫食いです。

しばらくして起こる事件とは・・・・・。

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それは・・・下の写真のように葉がすべて虫に食われてしまいます。

下の写真は昨年の9月22日の写真です。

もっとひどく食べられてしまいます。葉脈だけになってしまいます。

ところがいくら探しても虫を見たことがありません。私にとっての謎です。 

山の上はこの花で覆われて、そしてその花がこのようになりますから、大量の虫がいるはずですけど。

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 今年はもう少ししたら、この虫を見つけに行ってみたいと思います。

犯人に対面したいです。

チョウゲンボウ もうやってきました。

田んぼにシギ・チドリなどを探しに行きましたら、シギやチドリはいなくて、チョウゲンボウが電柱に止まっていました。

もうやってきました。

気の早いチョウゲンボウ。

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何か草むらで動くものを狙っています。

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狩りは成功?失敗?

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何か虫を口にくわえています。成功でした。

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これはメスでしょうか。羽がきれいです。

こんなに早く宮崎に来たタカ類は、もう少し南の方まで下ってしまうことが多いです。いつの間にかいなくなります。

ヒガンバナ  もうすぐお彼岸

田舎に行きました。

畑に通ずる小道にヒガンバナが咲いていました。

今あちこちで見かけます。

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これを見るとお彼岸が近づいたなあと思います。

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田舎の風景です。

畑が私たち日本人の食べ物の原点です。

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今年のお彼岸は9月20日金曜日から9月26日木曜日までの7日間です。

お彼岸の中日は9月23日月曜日の秋分の日です。この日が一番お墓参りする人が多いです。

彼岸は彼の岸ですから、彼岸の中日に太陽が沈む真西の、遠く遠く、もっと遠くにあります。そこは極楽浄土です。亡くなった人はそこで幸せに暮らしています。

それに比べてこの世は此の岸ですから此岸(しがん)です。此岸は煩悩の世界です。悩み苦しみの多い「生、老、病、死」の四苦の世界です。

亡くなった人のことを、あまりかわいそうと思わなくていいのかも知れません。多分彼の岸から見たら、此の岸にいる私たちの方がかわいそうですから。

 

彼岸という言葉の仏教上の本来の意味は、煩悩を脱した悟りの境地のことだそうです。生きていても悟りの境地に行くことができるようです。現にそういう悟った人を知っています。それを目指して毎日座禅を組んでいる人たちが沢山おられます。私もそのまねごとをしています。

霧の中の森 どこまで行っても地面にクモの巣

霧の深い山に行ってきました。

少し先は霧です。

道路から森の中を覗くと、地表がクモの巣に覆われていてびっくり。

それに誘われて、クモの巣の森に入り、中を歩いてみました。 

 

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 どこまで行っても森の中の地面はクモの巣。
どうしてきょうはこんなに多いのでしょう。

クモの巣はいつでもあるけど、きょうは霧の水滴がクモの巣にくっついて目立っているのかなと思いました。


色々のクモの巣の形があって面白い。
何時間も歩き続けました。
植物もあったし、キノコもあったし。
霧の中の森、不思議な空間です。

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色々の形のクモの巣。

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クモの巣だけではなく他のものも時々見つかりました。

ミヤマウズラ花後

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スズコウジュ

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 ホコリタケ

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モミジタケ?

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突然目の前にイノシシの罠。古くて使われていないもの。

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ドクベニタケ?

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シュスランにもクモの巣。

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結局4時間以上森の中を歩いていました。

色々出会えました。

クモの巣が一番魅力的でした。

だけどクモの巣の中を覗いてもクモ本人がいません。

どこに隠れているのでしょう。

そしてなんというクモでしょう。

知らないことがいっぱい。

 

アゲハチョウいろいろ 翅の微細さ!

最近出会ったアゲハチョウです。

それぞれ色がとても輝いています。

カラスアゲハ 

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カラスアゲハの翅を拡大。

シニャックの点描画よりすごい。

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オナガアゲハ

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モンキアゲハ 

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アゲハ

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アオスジアゲハ

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それぞれに特徴的な色と模様です。

山道を歩くと色々出あいます。

 

 

オミナエシ 秋の七草のひとつ

季節は秋に向かっています。

野原には秋の花が咲き始めました。

秋の七草

「萩(はぎ)の花、尾花(おばな)、葛(くず)の花、撫子(なでしこ)の花、

女郎花(おみなえし)、また藤袴(ふじばかま)、朝貌(あさがお)」

 

そこできょうはオミナエシです。

草の中から黄色の花がツンと空に伸びています。

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野原にはいっぱい咲き誇っていました。今一番目立ちました。

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オミナエシにアゲハ。

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 ほかにもいろいろの花が咲いていました。

ヒメノボタン、ホソバヒメトラノオ、ミシマサイコ、サケバヒヨドリ、名前の分からない花・・・。

コオバシギの子供の羽には、サブターミナルバンドがあります。

広い休耕田にシギが1羽。

トウネンやヒバリシギよりは一回り大きいシギです。

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なんだか背中の色がとても素晴らしいです。

銀色っぽくくすんだ輝き。渋い!

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下の写真、脚の色は黄緑色。

ということはコオバシギのようにあります。

他のシギと一緒なら大きさである程度分かるのですが、1羽だと大きさがいまいち分かりづらいです。

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コオバシギでもこれは幼鳥のようです。

それはサブターミナルバンドがあるからです。

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サブターミナルバンドというのは聞きなれない言葉ですが、下の写真の一枚の羽を見てください。

一枚の羽は、付け根から殆ど灰色で、先端近くに黒色があって、その先は白色で終わり。

その黒色の部分をサブターミナルバンドと言います。強いて言えば一番外側の白はターミナルバンドで、2番目だからサブです。

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このサブターミナルバンドはコオバシギのほかにも、サルハマシギやオジロトウネン、コアオアシシギ等の「幼鳥」で見られる特徴だそうです。

 

このコオバシギ、幼鳥だから他のシギとはぐれて一人ぼっちなのかもしれません。

 

ダイサギソウ 草いきれの中で

その季節になったのでダイサギソウの咲いている野原へ行ってきました。

着いたのがちょうどお昼ごろ、今年はどうしてこんなに暑いのかと思うぐらい暑い日でした。

ダイサギソウは咲いていました。草の中に埋もれるように。

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草をかき分けて写真を撮りました。終わったら元どうりにしました。

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分かりにくいですが、葉が下の方にあります。

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綺麗です。白い天使が宙に舞っています。

7分咲き。

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暑くて草いきれがするので、早々に車に戻ってエアコンをかけました。

 

「草いきれ」という言葉面白いですね。

草原が熱くなると、植物が蒸気を発して湿度が高くなるので、ムッとするような熱気が漂います。ですから漢字で「草熱れ」と書くのだそうです。

草いきれは夏の季語です。

   草いきれ鉄材さびて積まれけり   杉田久女

   微笑仏尋ぬる山路草いきれ     山口青邨

ネコノチチ  変な名前の木

山道の道路脇にあった木です。

割と低い木です。

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黄色の実や、熟した黒い実がなっています。

グミの実より少し大きい実です。

 

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ネコノチチという木です。

「猫の乳」です。面白い名前。

 

私が小さいころわが家にはいつも猫がいました。

子猫が生まれるとお母さん猫はごろんと寝転んで、赤ちゃん猫におっぱいを飲ませます。

子猫の数は普通3~5匹なので、おっぱいの数も多いです。

その時のお母さん猫のおっぱいはこの「ネコノチチ」みたいな感じだったことを覚えています。

誰がつけた名前か知りませんが、うまくつけたなあと思います。一回覚えたら忘れません。

 







 

コブハクチョウ

宮崎市の北部の川口です。

その川口には入り江が出来ていて、池のようになっています。

シギやチドリの休憩地にもなっています。

 

そこに行きましたら、大きな白いものが浮いていました。

オオハクチョウかと思いました。

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首を水の中に突っ込んでしきりに餌を食べています。

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顔を見るとコブハクチョウでした。

まだ大きなこぶはできていません。くちばしの根元の黒い部分が膨らんでこぶになるはずです。

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このコブハクチョウ、野生のコブハクチョウなのかどうか?

宮崎市南部の清武川では、コブハクチョウが年中遊んでいます。繁殖もしています。

その昔、子供の国という遊園地があって、そこで飼われていたものが野生化したもののようです。

 

今回見た川はそこからはずいぶん離れていますが、そこのコブハクチョウが飛んできた可能性があります。

そこに居つくのか、またどこかへ行ってしまうのか…時々見に行ってみます。