ケイビランがヒヨコを連れていました。

山道を走っていると岩場に変わった葉の植物を見つけました。

独特の形ですからすぐ分かります。

オスの鶏のしっぽの形です。

鶏のオスは尾が丸っこく広がって着いているのです。

 

崖の上から下の方にヒヨコが何羽もついています。

面白い。

だけど本当はひよこは尾が丸くありませんけど。

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花を着けた株がありました。ちょうど良い頃です。

花の茎は2~30センチくらいでした。

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花は何だか紐に人形をぶら下げたような感じです。

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ずっと崖を見て歩いたらたくさんありました。

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林道沿いに普通にあるのがなんとも嬉しい。

 

野に咲いていたノハナショウブ

雨が上がったので遠出をしてきました。車中泊しながら。

廻ったのは宮崎県の北部の日之影町、高千穂町、五ヶ瀬町そして諸塚村です。

「宮崎県北部山野の旅」です。

林道を走り、山に登ったり、野原を歩きまわったりしました。

色々の植物や、昆虫、鳥に出会いました。

夜空の星もきれいでした。

 

まず、ノハナショウブとの出会いから。

ここは初めての所でした。

公園などにあるハナショウブの原種だそうです。

背の高さ1メートル位。

チダケサシに囲まれていました。

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花がきれいですねえ。

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園芸種ではなく野生種だと思うと、出会いが嬉しくなります。

 

スナガニが砂で描いた絵

海に行くと気持ちがいいです。

波は穏やか、今は干潮です。

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上の写真の真ん中より少し下にも写っているのですが、砂の絵です。

 

砂浜に砂で絵を描いたのですから、なかなかくっきりとは見えません。

 丸い穴から放射状に延びています。

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穴の付近を拡大しました。

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別なところにも。こちらは小型。

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これの作者はこの子たちです。

スナガニ君。

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巣穴から砂を抱えて出てきました。

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右のハサミが大きくて左は小さいです。

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ヨッコラショ、ドッコイショ。

よくぽろぽろとこぼれずに運べるものです。

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巣の近くに放り投げました。

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最初の砂の芸術作品は、このように巣穴から持ち出した砂ではありません。

巣穴を1メートル近く掘ったら、そこを拠点に生活します。

芸術作品の砂団子は、その場所まで行って砂を食べて栄養をこしとり、その場所に吐き出した砂です。

これは扇型。

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スナガニはとても目がよくて、人が近づくとすぐ穴に逃げ込みます。

5分くらい息をひそめて待っていたら出てきました。

このスナガニ、ミナミスナガニかもしれません。スナガニよりちょっと大きいようです。この海岸には大きな穴と小さな穴がありますから、多分両方いると思います。

 

クモラン  小さくてクモが這っているみたい。

変わった着生ランです。

前から見たかったのですがやっと見れました。

ほんとに小さくてクモ見たい。

指先と比べてみました。

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ぴったりの名前を貰いました。 緑色のクモ。

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大きな木の幹についていますが、小さすぎてなかなか目に入りません。

丁度真中に写っているのですけど。

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クモランの花ってどんなだろう前から見たかったのです。

下の写真花が着いているのですが、黄緑色の花・・・・。

 

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別の木には、少し下の方にありましたので花が少し分かりやすいです。

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上の写真を拡大してみました。下の写真。

なんとか花が分かりました。黄緑色です。

肉眼では目を近づけてもこのようには見えません。虫眼鏡が必要です。

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ところでクモランは葉が無いのだそうです。

だけどその代わり根が緑色に発達して光合成するのだそうです。

この緑色のクモの足は根だったのですね。変わっている!

おかげ様で念願かなって、クモランの花を見ることができました。

 

ブッポウソウは子育て中

赤い橋のところに毎年やって来るブッポウソウ。

通りがかったので寄ってみました。

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餌をもっていました。今から巣に運ぶようです。雛が孵ったのでしょうか。

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何の虫でしょう。拡大してみます。う~ん、分かりません。

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エサを探して、忙しそうに飛び回っていました。

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まだ巣立ち雛を見たことがありません。

そんな場面に出会うのはなかなか。遠いですから。

 

ヒナノシャクジョウ  キノコの一種かと思いました。

シロシャクジョウのことを昨年9月26日に書きました。
今回はヒナノシャクジョウです。
同じような植物です。

葉緑素を持たない菌従属栄養植物。

 

川沿いの道の土手にありました。
その付近は湿度が高くて苔がいっぱい生えたところです。

花は白いですが、茎は透き通ったような色。
ちゃんと鱗片状の葉が着いています。

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白っぽいから分かりますが、小さいこと小さいこと、5,6センチくらいの高さです。

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アリさんがいました。

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何本もありました。

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今から花が開くのだと思います。見てみたい。

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苔がとてもきれいです。苔にも名前があるのでしょうけど。

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蒸し暑いけど時々川から涼しい風が上がってきて気持ちがいいです。

梅雨の合間のヒナノシャクジョウでした。

キバナノショウキラン  きれいな株でした。

 

ショウキランは見たことがありますが、キバナノショウキランを見たことがありませんでした。

ところがその機会が訪れました。きれいに咲いていると教えてもらって、川沿いの道でキバナノショウキランを見ることができたのです。

大雨の天気予報の中、傘を持って心配しながら行きましたが、幸いにも雨に会わずにすみました。

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見事ですねえ。

花期が短いので、すぐ駄目になってしまいます。間に合ってよかった。

 

こんな所に1株だけ。

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花の拡大です。黄色??

淡い黄色が入っているのでしょうか。

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確かにところどころ黄色いです。

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しかし、ただのショウキラン(下の写真…写真倉庫から)と比べると明らかに違います。

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ショウキランのショウキとは、端午の節句の飾り物などにある「鍾馗様」(しょうきさま)からきていて、花の形が似ているのだそうです。ヒゲモジャの古い道教系の魔よけの神様ですが、私にはどこが似ているのか分かりませんでした。

 

 

ナゴラン 沖縄の名護出身です。

フウランの花を探していたら、ナゴランもありました。

ナゴランのナゴは沖縄の名護だそうです。名護岳で見つかったとき名前が付いたそうですが、沖縄でも自然のものはほとんどなくなったようです。かえって宮崎の方が残っているのかもしれません。

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下の横に伸びた幹の、右端はフウラン、左端はナゴランです。

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そのナゴランの拡大。

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山奥の高い木の上に着いているナゴラン、フウランもなくなることがあります。

大体着生ランの着いている木は古い木ですから、台風や雨で幹ごと折れて落ちるのです。

近くの木に子孫が残っていればいいですけど。

 

 

 

フウラン 風に揺れて

家から車で2時間くらいの北の方の山に着生ランを見に行ってきました。

大きな高い木の上でフウランが咲いていました。

自然の中のフウランはなかなか見ることができません。

人が木に登れるようなところの着生ランはなくなっていますので、随分高いところのものが残っているのです。

双眼鏡で探しますが、上ばかり向くので首が痛くなります。

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見事な株。元気そう。f:id:tonji44:20190717220334j:plain

別な木にも。

フウランの葉は、細くて硬く、尖っている感じです。

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フウランは風蘭と書いてあります。花が風に揺れる…という意味なら納得です。

いつも揺れています。

 

追加です。

今日は西の方の山に行ってみましたらここでもフウランが咲いていました。今がその季節です。

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雨が降っている中傘をさして写しました。

ですから花も葉もびしょぬれです。

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木の葉や枝にかくれていますから探すのがなかなかです。 

雨が上がってから出かけようと思ったのですが、それでは花が終わってしまいそうだし、今の時季雨覚悟で出かけます。



 

 

ヤクシマラン    ランの花らしくない花

 

午前中雨でしたが、昼になったら止みましたので、渓谷のある森にヤクシマランを見に行きました。

何株も咲いていましたが、どれも小さいこと小さいこと。

私の目にはなかなか入ってきませんでした。

ここのヤクシマランの多くはほんの3、4センチ位。黄色い花も小さい。

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このランはちゃんと葉もあります。光合成します。 

雨粒がコケの葉についています。

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ヤクシマランは痛んだ葉が多いです。どうしたんだろう。

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このヤクシマランは宮崎県と鹿児島県以南にしかないようです。

どうも学術的に貴重種らしいですが、それは普通のランの花の形と違うためだそうです。下の写真で分かるとおり、普通のランのように唇弁(リップ)がありません。

サクラの花などと同じように花被片が同じ放射相称です。ということは、ランとしての進化が遅い・・・原始的な形だそうです。

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こんなに小さい。

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これはまだ蕾。割と背が高い。

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植物の進化も不思議なことがいっぱい。

 

 

 

ウリ坊たちが元気に遊んでいました。

山際に作られた公園、梅雨の時期は訪れる人もありません。

広場の奥で何かうごめくもの。

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ウリ坊でした。

ここに4頭。手前に1頭で計5頭。

 

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あっちに走り、こっちに走り本当に公園で遊んでいます。

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ちょっと離れたところにいた1頭は何だか色が薄いです。

なぜだかわかりません。

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しばらく遊んだら山に帰っていきました。

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下は別な場所で撮ったウリ坊ですが、近づいても逃げず草を食べていました。

雑食性だから何でも食べるようです。

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今の時季だけ見られるウリ坊、3,4か月で縞模様は消えてしまうそうです。

 

 

 

 

マヤラン メキシコのマヤではありません。

マヤといえばメキシコ・ユカタン半島のマヤかと思います。

そのマヤ文明の何かの色合いからついた名前かと思いましたが、そうではなくて、日本の神戸市六甲の摩耶山(まやざん)で見つかったからマヤだそうです。

 

深い森の、落ち葉の積もった場所を丹念に見て行ったら、マヤランが数本見つかりました。

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これも葉のない「菌従属栄養植物」です。キノコと共生しているそうです。

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シュンランの仲間だそうですが、確かに花は似ています。

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20センチ位の株もありましたが、下の株は小さくてほんの10センチ位しかありませんでした。それでもちゃんと花を咲かせます。

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この花を探すのが難しいのは、毎年同じところに出てくれないところです。

7月と9月の2回、花が咲くと聞きました。「9月咲」を見たことがありません。

そのころまた探してみようと思います。

 

 

 

トノサマガエル  どこにいるでしょう?

最後の人家から1時間位入った山奥の渓流沿いにトノサマガエルがいました。

ぴょんと飛んでそこにいるはずなのに、そこを見てもなかなか見つけることができませんでした。

下の写真トノサマガエルがどこにいるか分かりますか?

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写真の真中に緑の筋があるのですが、それは下の葉っぱの茎かと思ってしまいます。

葉は偶然ですけど。

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トノサマガエルの緑の入り方はいろいろあるようです。

今回出会ったトノサマガエルの筋の入り方はきれいだと思います。

 

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昔は里でよく見かけていましたが、最近はあまり見なくなりました。

 

ツチアケビ もうすでにウインナーソーセージ。

6月3日にツチアケビの花のことを書きました。

その時、「秋にはウインナーソーセージ」と書きました。

所がもうウインナーソーセージになっていました。はや~い!

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6月3日に載せたツチアケビの花の写真です。

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それがもうこんな姿になっているのです。

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その変身、おみごと~!

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大きさはこのくらいです。

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ウインナーソーセージといったら、「それよりもサツマイモみたい」といった人がいました。そういえばそんな色。

 

キバナノセッコク これも着生ランです。

キバナノセッコクが咲いているということで見に行ってきました。

大木の幹に付いていました。

花がちょうど良い頃でした。

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ところでキバナでないセッコクというのがあります。

下の写真。わりとよく見られる植物です。花が白。

セッコクの花の黄色いのがキバナノセッコクと思っていましたが全く別種だそうです。

花の時期も違って、セッコクより1か月ぐらい遅いようです。セッコクは今はもう花が終わっていて見ることができません。下のセッコクは5月23日撮影です。

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ここからはまたキバナノセッコクです。

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黄色というより薄い黄緑色といいたいところです。

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望遠レンズで撮った花です。

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なかなか見ることのできない花ですから、見事な花を見ることができて幸せです。