宮崎市の加江田川に行きました。
干潮の時刻でアサリを採っている人がいました。
のどかな川口。
潮が引いた砂地に小さなつぶつぶがいっぱい。
小さな砂の塊。
なんだか川の流れで自然に出来たというより、作ったような模様。
規則性があります。
これを作っているのは真中にいるこの人。コメツキガニ君です。
白い枯れ葉の右側。
枯れ葉と比べて分かるとおり、コメツキガニは1センチ位の小さなカニです。
そしてこのつぶつぶの正体は砂の粒。砂団子です。
この砂団子の小さいこと。ほんの数ミリです。
どんなにしてこのカニが砂団子を作っているのでしょう。
カニの右の鋏(はさみ)にご注目。
砂に押しあてて
砂の中に差し入れて
砂をすくって
口に持っていって食べます。もぐもぐ。
砂についている栄養分・・・珪藻類など・・・を舐めとって
しばらくして、口から余った砂を吐き出して
(眼の前の右鋏が触っているところ)
右の鋏ででその団子を挟んで
右下に置きました。
これが砂団子でした。そして少し進んでまた砂を食べてもぐもぐして口から出して置きます。
芸術的な砂団子の絵も満ち潮でぜーーんぶ消えてしまいます。
コメツキガニの米搗くとは、籾摺(もみずり)の後の玄米などを、もう少し白米にするために、臼に入れて杵でついて精米するということですが、このカニの繁殖期に、オスが背伸びしながら鋏を上に持ち上げてドンと下におろすのを米搗きに見立てたのだそうです。