森の中を静かに流れる小さな川。
ヤッコソウを見ての帰り道です。
川には時々淀みがあります。
下の写真、水を写しています。
その川底の砂に写る4個の小さな丸い影。
その周りにできる水面の波紋のその影。
思わず見とれてしまいました。
両方ともそれぞれに動いているのです。波紋は出来たり消えたり。
4個、小さいものまで入れると6個の黒い丸はアメンボの影です。と言ってもアメンボの体の影ではなく、足の影。
水面の水が、アメンボの足の重さの表面張力で窪んだその陰です。
アメンボはどこにいるのでしょう。右上の真っ黒のところに白く写っています。
矢印がアメンボ本人です。
真中がその影です。
水が澄んでいるので、途中が何もないように感じます。
このアメンボ、普通のアメンボとはちょっと形が違います。
拡大します。アメンボは右上。
シマアメンボです。
普通のアメンボより小さくて丸っこいです。山の中の流れのある綺麗な水に住んでいます。
更に拡大すると・・・確かに縞があります。縞アメンボ。
下の写真。最初の写真と一緒ですが、左下の底に写っている影のすぐ右上の小さなもの。
よく見るとなんだか赤い色が見えます。これもシマアメンボ?
拡大。赤い小さな丸が2個。
まだ拡大。
やはりシマアメンボです。この小さな赤い丸は何でしょう。背中にくっつけて泳いでいるのです。
もしかしたらシマアメンボの卵ではないでしょうか。
シマアメンボは少し流れのあるところにいます。
しかし雨が降れば相当急な流れになります。
石ころや岸の岩などに卵を産み付けると言われていますが、そうなら流されてしまいそうです。
コオイムシ(子負虫)という水中昆虫がいます。メスはオスの背中に卵を産み付けて、オスはそれが孵るまでおんぶしているそうです。
もしかしたらシマアメンボもオスの背中に卵を産み付けるのではないでしょうか。
・・・・
えっ、ダニじゃないかって!!!
アメンボにどんなにしてくっついた??
うーん、だけど可能性あり。
森の中の、小川の淀みで繰り広げられる昆虫の命の世界。
不思議な世界。
知らないことがいっぱい。