ミヤマカワトンボのところから車に戻る途中、落ち葉の上に黄色のとても綺麗なイモムシを発見。
目を近づけると透き通るような淡い黄色。美しい、そして大きい。
どのくらい大きいかというとこのくらい。
横から見るとこんな感じ。足が見える。
落ち葉の上だからなおさら綺麗さが目立ちます。
さて何の幼虫でしょう。現場ではわかりませんでした。
帰って安田守さんの「イモムシハンドブック」で調べました。
ヤママユのようです。ヤママユガと書いてあるものやテンサンと書いてあるものもあります。テンサンは天蚕、天のカイコ・・・なんだか意味ありそうな漢字と思って調べてみました。
絹は蚕(カイコ)の繭から紡がれますが、カイコという蛾は野生には存在しないようです。
それに比べて天蚕は野生の繭でその糸を天蚕糸(てんさんし)と呼び、糸も幼虫と同じく淡い緑です。カイコの絹に比べて取れる量が少なく、希少価値があってとても高価なようです。天から自然の中に与えられたカイコですね。
今でも長野県安曇野あたりで生産されているとか。見てみたい。
ところでこのヤママユは成虫になったらどんな蛾になるのでしょう。
私の写真倉庫を調べてみましたら撮っていました。随分前ですが10月初めの時期で、都城市の金御岳というところにサシバの渡りを見に行った時です。これがその時の写真です。成虫ももちろん大きい。
成虫も淡い緑色ならよかったのにな。
もう一つ分かったことは、この蛾は成虫になったら水も飲まないし、餌を全く食べないのだそうです。幼虫の間に蓄えた栄養で成虫の時期を過ごすとか。消化器官が退化しているのでしょう。自然界は知らない不思議なことが一杯。