今、葛の花が満開です。
山道を行くとこれもいたる所で繁茂しています。
少なかったら大切にされるのでしょうが。
外来種・・・いえいえれっきとした日本の花。
秋の七草のひとつです。
秋の七草は万葉集の山上憶良(やまのうえのおくら)の歌からきているようです。
奈良時代のことです。次の2種です。
・秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花
・萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝貌の花
ということで葛は秋の七草のひとつです。
一つ一つの花をよく見るととてもいきれいな花です。
私には葛の花には随分昔のある思い出があります。
それは私が高校1年生の時の最初のころの国語の授業。
教科書にいくつもの短歌が並べて書いてありました。
そして一人一人がその短歌の説明をすることになり、私に当たったのは
釈超空の
葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり
の歌でした。
どのような発表をしたのか覚えていませんが、その時私は葛の花と萩の花がよく区別がつかないまま発表したのを覚えています。今なら、萩の花は立った木ですから足で踏むことはできなくて、葛の花はツルですから地面にも這っているので踏むことができるということが分かるのですが。そして今ならネットで簡単に調べられるのでしょうが。
ということで葛の花を見ると蔦(つた)の絡まる古びた校舎で受けた授業を思い出します。