山奥に集落がありました。
人の住まなくなった家の並ぶ小さな道を進んでいると、道端のあちこちに綺麗な紫がかったピンクの花が咲いていました。
高さは50ンチ以上ありました。
ナツズイセンです。
葉が無いし、なんだかヒガンバナに似ています。やはりヒガンバナ科だそうです。
ヒガンバナは秋ですから夏に咲くヒガンバナでナツヒガンバナでもよさそうですが、付いた名前はナツズイセン。
植物の名前も人間の名前も、本人の希望は聞いてくれません。
随分昔、中国から入ってきたから帰化植物だそうです。
園芸植物として売られています。ですから時々普通の家の庭でも見かけます。
自然な感じで咲いているのは、やはり山奥の集落付近のような気がします。
ナツズイセンの道を通り過ぎて山の中の道に入っていきましたら、竹林の中に今度は白い花が咲いていました。ナツズイセンより大きいです。
頑丈で大きな花。
ウバユリです。やはりヒガンバナ科です。
こちらは帰化植物ではないようです。
ウバユリは姥百合です。
花が咲くころ葉が無いので、歯のないお婆さんで姥百合。
こちらの名前も本人の意見は聞いてくれなかったようです。
ナツズイセンとウバユリ。同じ時期に咲くのですね。