ここは島野浦の港のはずれ。
漁船が繋がれています。
その横には小さな木造の廃船。
長い間働いて役目を終えたようです。
廃船と崖の間に咲いているのは、鮮やかな黄色のキケマン。
そこに捨て置かれているこれも役目を終えた木製のトロ箱。島浦町漁協という字が何とか読めます。
昔は魚を入れるのはトロ箱に決まっていました。だから港に行くと木製のトロ箱が、山のように積まれていたものです。今は発泡スチロールになりました。そして船から降ろされるとすぐトラックに積まれることが多いので、その姿も私たちが見る機会が減りました。木製のトロ箱を見るのはこれが最後かな。
木造の船も姿を消すことでしょう。
ペーパーレスの次はウッドレス。
トロ箱の向こうはキケマン。
ムラサキケマンはいたるところで見ますが、キケマンはそうは出会いません。
今季は島野浦が最初の出会いでした。
華鬘(けまん)というのは仏殿に懸ける装飾具ということです。花の付き方がその華鬘に似ているのだそうです。
黄色が鮮やかですが、全草が有毒植物。
島野浦の港で出会った、廃船とトロ箱とキケマンでした。