午後8時半の平和台大橋。
宮崎市の大淀川に架かっている橋です。
ここから平和台公園の平和の塔が見えます。
下の写真、中央の山の上にライトアップされているのが平和の塔です。
平和台公園に近いから平和台大橋。
橋の歩道から宮崎市街地の方を見ました。
明るく輝いているのは橋の上の街頭です。
よく見ると街灯に虫が来ています。
街灯に群れているのはカゲロウです。
橋の上の歩道を歩いていて面白いのを見つけました。
欄干にクモの巣が張っているのです。
あちらの欄干にも。
こちらの欄干にも。
クモの巣に捕えられているのは、街灯に群れていたカゲロウです。
そしてこんな橋の欄干にクモの巣を張っているのはこのクモ。
オニグモでした。毛深いこと。
見ている前でカゲロウに襲いかかかったのですが、写真が・・・。
川から吹き上げてくる風が、いっときも止まなくてずっと揺れているのです。
だからブレブレ。
オニグモは夜行性だそうです。
橋の下の川で成虫となったカゲロウは、橋の街灯めがけて飛び上がります。そこに網を張るのがオニグモでした。
そしてカゲロウは繁殖行動を終えてその晩のうちに死んでしまいます。
オスも、川に卵を産み付けたメスも。
いつの間にか街灯に群れていたカゲロウがすっかりいなくなってしまいました。
そして車の通りも少なくなりました。
雲が切れて街灯の上には本物の月が出ました。
しかしこんな橋の欄干で、しかも夜にこんな生き物の営みがあるとは。
不思議な自然に出会いました。
逞しいオニグモ、一晩のはかない命のカゲロウ。
平和台大橋の小さな物語でした。