とても変わった花が、海岸の岩場に咲いています。
その名はツメレンゲ。
海岸沿いの国道は、バイパスができとほとんど車が通りません。
その道はそそり立った崖の上の道で、はるか下に海が見えます。
そこから今は魚釣りの人しか利用しない道を下ります。
下り切ったところは砂浜。その砂浜は、北は急峻な崖に阻まれ、南も同じように急峻な岩場となっており孤立した砂浜です。
この日は晴れ。砂浜がきれいでタカラガイなどが打ちあがっています。
アジロダカラ、ハナマルユキガイ、ビワガイなどなど。
そんな砂浜の崖に咲いているのがツメレンゲ。
私はここでしか見たことがありません。初めてそれを見たのは友人に誘われて一緒に見に行ったときでした。
何より不思議に思ったのは、岩ばかりの崖に、葉も少しばかりなのに、よくもこんな花を咲かすものだという思いでした。
なんだかサボテンみたいです。よくもまあこんな栄養のなさそうな岩場を選んで生きていますね。不思議。
ツメレンゲとは。
蓮華はこのサボテンのような葉が蓮の花に似ていること、爪は葉の先がとがって爪のようだということからきているそうです。
よく見るとちゃんときれいな花が咲いています。
高くて人が昇れないところにたくさん。
高い岩場の上にも点々と。
近くにはアゼトウナの花。
冬なのにそれぞれに頑張って咲いています。
師走というのにこの日はぽかぽか陽気で、ひなたより日影が過ごしやすく、岩場の陰でツメレンゲを見ながら一人で弁当を食べました。