始まりは1週間以上前の話です。
ソハヤキトンボソウのある沢に行き、きれいでかわいい姿に感動した私は、その沢にはもしかして、ほかの珍しい植物もあるかもしれないと思いながら、付近を見て回っていました。なんとなく幽玄な沢です。すると一本のランに出会いました。葉が茎を抱いています。ところがまだ花がついていません。
大きさがわかるように双眼鏡を置いてみました。37センチくらいの高さかな。
私は考えました。「ソハヤキトンボソウがあるくらいだからこのランは只者ではないはず」
家に帰ってまず宮崎県の絶滅危惧種から調べました。レッドデータブックの最初の絶滅種のところに、ぴったりの植物が出てきました。ササバギンラン。高さ30センチから40センチ、花期は5~6月。宮崎県絶滅。昔はあったけど今はないということです。1984年が最後の記録と書いてありました。私は興奮して植物の友達(花友)にメールで写真を送りました。帰ってきた返事は「キンランかもしれない」・・・・ガガーン。
しかし、あの沢はそんな普通の花があるところではないという私の先入観は消えません。キンランは割と普通にある花だからです。
それで花が咲くと思われる1週間後、一人で祖母傾大崩山系を目指しました。
その時一番心配したのは、シカに食べられているのではないかということでした。その沢でもたくさんのシカの足跡を見ましたし、声も聞いていたからです。
心躍る思いでその沢に着きました。さて結果は
1番ササバギンランだった。
2番キンランだった。
3番シカに食べられて姿がなかった。
さてどれでしょう。結果発表は明日。